高知県を代表する河川の1つ、仁淀川。
その流域市町村は川の豊かさだけではなく、海、山、食、歴史、伝統文化など、様々な特色を持っています。 旅のプランづくりにお役立ていただける仁淀川エリアについてご紹介します。

四国最高峰・石鎚山に端を発した仁淀川の流れは、土佐市で太平洋に達する。
改良土佐節(鰹節)や土佐文旦が生まれた地であり、高知県下でも有数の漁場として栄え、SUPやサーフィン等のマリンスポーツやホエールウォッチングを目当てに訪れる観光客も多い。また、創業120余年の酒造「亀泉」、主に高級酒を製造する酔鯨酒造の「土佐蔵」の2つの酒蔵を有し、見学と試飲のできる酒蔵として人気を集めている。

仁淀川流域の玄関口・いの町は、平安時代から続く土佐和紙の産地。
街中には今でも製紙工場が点在し、いの町紙の博物館ではその歴史や技術を詳しく学ぶことができる。町は仁淀川を中心に南北に広く延び、上流域には「仁淀ブルー」の名と共に一躍有名となった「にこ淵」や、山並みが美しい「UFOライン」など、県外からも数多くの方々が訪れる人気の観光スポットを有している。

山が低く日当たりが良くて、のどかな田園風景が広がるのが、日高村。
村の北側を流れる仁淀川には、流域唯一の屋形船が川の流れにゆったりと身を任せている。
村をあげて取り組んでいるプロジェクトが日高村オムライス街道。特産品であるシュガートマトという高糖度が自慢のトマトを使い、村内9店舗が創意工夫をこらしたオムライスを提供している。

仁淀川流域のなかほどにある佐川町は、古くから「文教の町」として知られた落ち着いた佇まいの町。
町の中心部に位置する上町地区には江戸時代を通じて城下町が発展。商人が集い今も土佐酒を代表する司牡丹酒造の酒蔵を中心に、江戸時代の商家の佇まいを残す竹村家住宅や旧浜口邸といった屋敷、文明開化の時代を思わせる佐川文庫庫舎などが軒を連ねる。

仁淀川の中流に位置する越知町。町の中心を貫く国道から真正面にそびえるのは、植物の宝庫としても知られる横倉山。
神秘的で堂々としたその山容はとても印象的で、平家没落に伴い安徳天皇が隠れ住んだという伝説も残っている。実はこの山、日本でも最も古い4億年前の化石を産出する場所でもある。 また、河川には今なお多くの沈下橋が現存し、人々の生活を支えるインフラとして共存している。2021年には、アニメ映画の舞台のモデルとして「浅尾沈下橋」が登場し、聖地に認定された。

仁淀川流域の上流域に位置し、手つかずの自然が今なお多く残る仁淀川町。
安居渓谷と中津渓谷は奥深い山々に囲まれ、流れる渓流はまさに「仁淀ブルー」。秋が深まる時期になると、各所それは見事な紅葉で彩られる。また、町内は桜の名所として、県内でも有数の花どころとなっており、町の至るとことで桜を楽しむこともできる。